『信念に生きる-ネルソン・マンデラの行動哲学-』読んでみた
こんにちは!大悟です!
去る7月18日は、ネルソン・マンデラ生誕100周年でした。
さっそく『信念に生きる-ネルソン・マンデラの行動哲学-』(リチャード・ステンゲル,2012年,英治出版)を読んだので、その感想を残しておきます。
目次
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ネルソン・マンデラ、何した人?
ネルソン・マンデラは南アフリカ共和国で1994年に全人種による総選挙が行われるまで、アパルトヘイトという人種隔離政策と戦った人です。
アパルトヘイトとは1948年に白人と非白人(黒人やインド人など)を差別する法律が制定され始まった、一連の人種差別を指します。
1994年は私が産まれた年です。そんなつい最近まで肌の色が違うだけで、人として扱ってもらえなかったという事実に、まだまだ人類は未成熟なんだなと感じます。
ネルソン・マンデラは「人格は厳しい状況の中でこそ計られる」という言葉に体現される人物です。27年間もの間、刑務所に入れられても復讐心を排し、ついにアパルトヘイト撤廃を成し遂げました。
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「相手の良い面を見出せ」
「確かに私は人の良い面を見過ぎているかもしれない。しかし、そのような批判を私は甘んじて受ける。なぜならば、私は、他人の良い面を見ることは有益だと確信しているからだ。相手を誠実で信用できる人物であると考え、その前提で自分も相手に対して誠実に行動するべきだと考えている。なぜなら、人の誠実さというのは、誠実な人間にこそ引き出せるものだからだ。」
(『信念に生きる-ネルソン・マンデラの行動哲学-』より引用)
人の良いところを確実に見出す目を持っている人だから出てくる言葉でしょう。もし私が周囲の人を取るに足らない人物だと思ってしまったのだとしたら、そう思ってしまった私が取るに足らない人物であることの裏返しなのだと思います。私も人の欠点を美点に変えてしまえるような器の大きい人でありたいです。
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「すべての角度からものを見よ」
しかし、マンデラが教えてくれているように、善と悪双方の視点で、いや、それ以上の複数の視点で物事を見る習慣をつければ、私たちが以前には考えもつかなかったような斬新な解決法が見つかるかもしれない。
このような思考法を習慣化するためには、大変な努力が必要だ。自分の意見にとらわれないようにする必要があり、反対意見を持つ相手の身になって物事を見ようとする意識が問われる。強い意志、そして、共感力と想像力が求められるのだ。
(『信念に生きる-ネルソン・マンデラの行動哲学-』より引用)
相手が考えていることを想像する努力が、まさしく共感力なのだと思いました。私が思っていることを一方的に伝えるだけでは十分ではありません。何かメッセージを発信するときに、どれだけ相手の表情がそこに思い浮かべられているのかが、大切だと感じました。
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集中しながら周りも見えている
私は何か一つのことに集中すると視野がとても狭くなります。スポーツに打ち込んだ経験がある方であれば、一度は聞いたことがあると思いますが、集中していながらも周りが見えている状態「ゾーン」という言葉があります。ゾーンに意識して入れるようになれれば、私はもっと遠くに行けます。
例えば、自分の仕事に集中していながらも、周りの人の様子が良く分かる。個の仕事に集中していながらも、マネジメントの役割も同時にこなせるようになる。それができればパフォーマンスも上がるはずです。
ネルソン・マンデラの度量の大きさが、それを感じさせてくれました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
英語勉強時間:2h