一人で頑張るのはやめにします

 

 

  • 信念が共感を呼ぶ

かものはしプロジェクトは毎月引き落としで支援して下さるサポーター会員が7,000名を超え、とても大きな力になっています。ファンドレイジングを通して資金を集めていく過程で、児童買春の被害者について説明したり、かものはしプロジェクトの活動がカンボジア及びインド社会にどんな変化をもたらしたのかを説明しています。結果的に多くの方々に関心を持って頂ける結果となり、同時に支援者にアクションを起こす機会を提供しています。

ファンドレイジングは単純に「伝えること」に留まりません。「アクションを起こしたくなるくらいに伝える」ということ。人と社会を巻き込み、活動が広がっていく。相乗効果がNPOの活動を何倍にも増幅させることになり、ビジョンの実現に繋がっていきます。

 

  • NPOという得体の知れなさ

日本国内でも「本当は社会貢献に興味がある」「誰かから必要とされたい」と思っている人は山ほどいるはずです。しかしながらNPO側の説明不足によって、NPO?なんか怪しい…。」「寄付してもちゃんと使われないんじゃないの?」という疑念が拭えていません。面と向かってそういった言葉を頂くことも少なくありません。

支援者の方々にも「支援して良かった」と感じて頂けることが必要で、自分も問題解決に貢献した一人であり、目標として思い描く社会が現実のものとなることを自分ゴトとして嬉しいと思ってもらいたいです。その為にも支援者の方々とコミュニケーションが取れる機会を大切にすれば、より共感を得られます。

 

  • 行政とNPO 

行政のサービスだけに頼るのはもう限界がきています。日本は低成長時代に突入し、財務破綻する自治体も出始めています。行政で基本的なサービスを提供して、個別具体的な社会問題はNPOがメスを入れるというように、相互補完し合う関係を作らない限り遅かれ早かれ行き詰まります。

税金だけ払えばあとは行政がお任せでなんでもかんでもやってくれるという時代は終わりました。本当に一人一人が変わらないといけない。実態の掴めないものや得体の知れないものに頼るのではなく、自立した一個人としてしっかりと意思を持って、社会に参加していきたいです。

 

 

  • ファンドレイザーは人を巻き込む仕事

ファンドレイザーほど一人でできない仕事ってないな、自分一人でできることなんてごくわずかで誰かに協力してもらわないと何もできないな、と痛感しています。ファンドレイザーだけで全ての状況を改善できるわけはなく、あらゆる部門や組織を巻き込んだ活動が大切です。私もこの仕事に携わる前は、ファンドレイザーはたくさん寄付してくれそうな法人や経営者にガンガン営業かけるのかな、もしそうならファンドレイザーって出来高制の営業マンみたいな仕事なのかなと想像していました。アメリカは日本の10倍近く寄付市場が発達しているので、集めた寄付金に応じて報酬を受け取るファンドレイザーもいます。が、実際は対人コミュニケーション能力であったり、組織をマネジメントしたりいろんな関係者をコーディネートする力の方がどちらかというと大事です。

 

なぜこんな話をするのかというと、人を巻き込む力がいまの私に圧倒的に足りていないからです。私はどちらかというと独りよがりで、人に協力を仰いだり、誰かに頼るのが苦手です。信じられるのは自分だけ、常に何かに追われるような感覚で、泳ぎ続けないと死んでしまう魚みたいに生きてきました。壁にぶち当たっても持ち前の集中力と気合と根性だけで、何でも乗り越えようとしてきました。でも、もう一人で頑張るのはやめにします。まずは私から変わりたいです。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。